2020 10月制限 ドラゴンリンク 備忘録
【はじめに】
こんにちはYPの「だんご11」と申します。混沌領域が発売された2020年10月からドラゴンリンクを使い、本格的にCSに出場し始めました。使用していてそれなりに手応えを感じたのでデッキ構築やカードの採用理由、プレイする際に意識したことなどを備忘録として書き残したいと思います。
なお、前述してある様に私は今期からCSに出るようになった初心者なので、至らぬ点もあるかと思いますがご容赦ください。
-----今期の勝率-----
10月1日〜11月30日
個人:準優勝×1
ベスト8×2(トナメで1回は勝てた)
トナメ1落ち×2
予選落ち×1
チーム:準優勝×1
3位×1
予選落ち×1
勝率は引き分けを省いて計算すると約75%
引き分けを込で計算すると約70%
※プレミで負けた試合もいくつかあるので上手い人が回せばもっと勝ててたと思います。
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今期は前半と後半で構築が大きく変わったのでそれぞれで意識したことを書いていこうかと思います。
【目次】
- 【今のドラゴンリンクが行う基本展開】
- 【デッキの強み】
- 【デッキの弱み】
- 【デッキ構築】
■必須枠、準必須枠
■ヴァレットギミック
■白黒ギミック等の展開の中核を担うカード、手札誘発カード
- 【今期の前半の構築】
- 【今期の後半の構築】
- 【デッキを回す上で意識したこと】
■PSYフレームギア・ガンマが初手にいる場合/メインデッキに採用していることがバレている場合
■セイファートと混沌領域を同時に引いた場合(両方とも使える場合)
■ストライカー・ドラゴンと白黒のチェーンの組み方
■白黒とロムルスのチェーンの組み方
■ヴァレットギミックに触りに行く(超重要)
■竜の渓谷のコストと三枚目のストライカー・ドラゴンの使い道(重要)
■後手で意識すること
- 【サイドプラン】
- 【まとめ】
- 【最後に】
- 【おまけ】(小ネタ集)
【今のドラゴンリンクが行う基本展開】
全盛期のドラゴンリンクの展開を知っている人達は盤面を返すことが不可能なほどの妨害を構えてくると思いがちですが、現在のドラゴンリンクの基本展開は「セイファート」または「混沌領域」から「ワイバースター」または「コラプサーペント」をサーチし、
「ストライカー・ドラゴン」
↓
「リボルブート・セクター」
↓
↓
「ドラグニティナイト–ロムルス」
↓
「竜の渓谷」
↓
「アブソルーター・ドラゴン」
↓
「ヴァレット・トレーサー」
↓
「守護竜やデリンジャラスを使った展開」を行い
↓
「ヴァレルエンド・ドラゴン」+「ヴァレルロード・S・ドラゴン」
の二体を立てることを目指す中展開デッキのような立ち位置にいると考えています。この盤面はヴァレルエンドの耐性のおかげで突破されづらく、突破されたとしても「ヴァレット・リチャージャー」と「ストライカー・ドラゴン」をうまく利用することで盤面を再形成することができます。昔のように先行で完全制圧をするようなデッキでは無いですね。
ぶっちゃけ詳しい動きを知りたい方はネ◯ストプレイさんの動画で丁寧に解説されているのでそちらを見た方が分かりやすいです。
【デッキの強み】
- このデッキの切り札である「ヴァレルエンド・ドラゴン」が3500の打点を持ち、モンスター効果の対象にならず、戦闘/効果で破壊されないという強力な耐性を持っており、現環境の多くのデッキで突破が困難であること。
- 「ヴァレルエンド・ドラゴン」を含めた盤面が突破されたとしても墓地(場合によっては除外)から蘇生することが可能で、一度崩されてもまた盤面を再形成できること。
- 墓穴/抹殺をフル投入しても誘発を8~9枚採用する余裕があり、ヴァレットを採用している都合上、展開の補助となるカードを何枚か採用しているため誘発貫通力も兼ね備えていること。
- ヴァレットギミックを生かすことでリソースを切らしづらく、相手の魔法罠にも触れることができる。相手の妨害をいなした後に展開でき、場合によっては派手に展開しなくても勝てる器用さを持っている。
これらの点から中低速のデッキがシェアの多くを占めている環境では有利に立ち回れると考えています。
【デッキの弱み】
- 魔法罠によるモンスター効果無効には無力であること
- 基本展開では2妨害、上振れても3妨害しか作れず展開系を相手にした時に心もとない盤面であること
- モンスター中心の妨害であること
- ある程度展開しなければ妨害が作れない(他のデッキと比べて妨害を作るまでの道のりが長い)こと
この様に妨害の数が少ない点や「無限泡影」や「禁じられた一滴」、「冥王結界波」などに対して非常に脆いことがこのデッキの弱みです。例えば【閃刀姫】や【電脳堺】の様な魔法でモンスターの効果を無効できるギミックを持つデッキには弱いです。
【デッキ構築】
まずは今期の前半、後半の構築の共通部分(個人的に必須枠、準必須枠と考えている部分)について書いていこうと思います。
ヴァレットギミック
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ヴァレット・トレーサー 3枚
・先行展開に使用しており、素引きすることで上振れ展開を狙える。(後述の【今期の後半の構築】に記載)
・サーチ&特殊召喚しやすいチューナーということもあり複数枚採用することで強気にハリファイバー召喚の素材として利用できる。(ハリファイバーを出しやすくなる。)
・一枚で「混沌魔龍カオス・ルーラー」を出せ、そこから白黒ギミックや手札誘発を拾いにいける・・・可能性がある。
そもそもトレーサーを手札にサーチすることが展開する上でマストになっていて、安全に上振れ展開を狙う時には2枚必要となってくるので最大枚数採用しました。
また、素引きすることで一番きつい場面で食らう手札誘発を貫通できるので初手に素引きしたいカードの一つです。
(詳細は後述の「ヴァレットギミックに触りに行く(超重要)」に記載)
召喚ドラグマ対面だと召喚してエクレシアを倒した後に盤面に残しながら展開することでパニッシュメントをケアしながら展開することができます。
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ヴァレット・リチャージャー
・①の効果で闇属性なら何でも墓地から蘇生できる。先行盤面を形成する際に、リンク数を伸ばすために利用する。
・盤面を返されたときに「ヴァレルエンド」を蘇生させる重要な役割を持っている。
・このカードで「守護竜ピスティ」を蘇生し、除外されている「デリンジャラス・ドラゴン」を特殊召喚すると宇宙が見える。
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その他のヴァレット
・戦闘、効果(自身の効果も含む)で破壊されることでトレーサーを呼ぶことができる。
・うまく使うことで相手の盤面に触りに行くことができるので展開した後にヴァレルエンドと各種ヴァレットの効果を使用することで相手をかき乱すことができる。
また、ヴァレットにはリンクモンスターの効果の対象になった時に発動できる固有の効果が存在しています。
マグナ:対象取らないモンスター墓地送り
シルバー:相手のEXを見て1枚除外
メタル:同じ縦列の相手の場のカードを全て破壊
ドラゴンリンクは相手のターン中に盤面のモンスターの数を減らしにいったり、魔法/罠に触りに行く手段が乏しいのでトレーサーから出す要員としてこういったヴァレット達を採用することで相手の盤面に触れるようになります。
また、ヴァレットの種類を散らすことで「リボルブート・セクター」の効果を強く使う事ができます。
相手のヴァレルエンド+サベージを突破されたときのことを考えると、トレーサーとトレーサーから出すモンスターがデッキに眠っていて欲しいので、リチャージャー以外にも三種類ぐらいは他のヴァレットが欲しいなと思い、上記の三種類を採用しました。
ただ、シルバーヴァレットはサイチェンで抜くことも多く、もしかしたら今後不採用にするかもしれません。
また、破壊されたら後続を呼ぶ効果により、盤面にレベル4以下のドラゴン族(ストライカー・ドラゴンの素材)を供給し続ける事ができる点も良いところで、盤面にリソースを供給する媒体としてヴァレットモンスターは非常に優秀です。そのまま残ったヴァレットで
ストライカー・ドラゴンをリンク召喚し、②の効果→墓地のリチャージャー対象→リチャージャー効果→ヴァレルエンド蘇生
といった動きも可能です。
しかもヴァレットの共通効果でターンエンド時にデッキからトレーサーを特殊召喚することができるので色々と便利です。ただ初手でたくさん素引きするのは遠慮したいですね。
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アブソルーター・ドラゴン
・ヴァレットモンスターにアクセスする上で必要
・ヴァレットモンスターと一緒に引くと竜の渓谷でこのカードを落とす手間が省けるのでロムルス効果で相手の誘発を釣ったりすることもある。
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クイック・リボルブ 3枚
・召喚権を使わずにデッキからトレーサーを出せる。
・1ターンに1枚などの制限がない
・強い
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リボルブート・セクター 2枚
・先行展開用に1枚
・先行盤面が返された時の切り返し用に1枚
・後手で素引きすると奇襲性が高い
・終盤になるとただのソウルチャージ
リボルブや渓谷でヴァレット要素にアクセスし、相手の妨害を踏み切ったところでセクターの墓地蘇生効果を使い、勝ちを拾った場面は結構多いです。
2枚採用することで1枚素引きしていてもストライカーのサーチ効果を使用することができ、相手の妨害を吐かせられる場合があります。
また、基本的な先行展開で必ず一枚は使用するのはもちろん、墓地にヴァレットが溜まった中盤以降に特に強く使えるので盤面を返された時の切り返しの札として非常に優秀だと感じ、2枚目を採用しています。
特に白黒ギミックが絡んだ状態で盤面を形成し、それを返された場合は
白(または黒)→ストライカー→セクターと黒(または白)をサーチ
といった感じで単純に手数を増やしてくれるので捲り返しやすくなります。
2枚目のセクターを見せておくことで、素引きしていた場合の裏目を相手に意識させてストライカーへの誘発を躊躇させられるのも二枚採用の良い点です。
対サンドラ戦では後手で素引きするとかなり勝負が楽になります。
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白黒ギミック等の展開の中核を担うカード、手札誘発カード
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輝光竜セイファート/コラプサーペント/ワイバースター
基本的には「ドラグニティナイト-ロムルス」を展開の軸にしているのでセイファートからコラプ、ワイバー(白黒)をサーチしてロムルスを作るのが手っ取り早い。このデッキにおける1枚初動。
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混沌領域
コラプ/ワイバー、通称白黒ギミックにアクセスできるパワーカード
しかも除外されている通常召喚できない光または闇属性のモンスターをデッキのボトムに戻して1ドローもできる。ストライカー・ドラゴン等のEXのモンスターを戻してもドロー効果が使用率できるため、リソースを回復しながらデッキを圧縮できる優秀なカード。
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各種誘発
■増殖するG
墓穴抹殺うららをフル投入しているデッキ (増殖するGが有効に効く相手) に対して通る確率が10%に満たないことを考え、ダブったときに手札を1枚失うことに等しいと考え枚数を減らした採用を行いました。
■灰流うらら
広く多くのデッキに対して有効な場合が多く、相手のターンでは妨害として、自分のターンでは「増殖するG」の被弾を防ぐといった。先と後手のどちらでもしっかりとした役割を持っているのでフル投入。
■PSYフレームギア・ガンマ
「PSYフレームギア・ガンマ」とこのデッキの相性は非常に良く、先行を取った場合でも「クイック・リボルブ」や「混沌領域」、「輝光竜セイファート」の自身リリースで効果発動など、モンスターを場に残さずにデッキに触る場面が多く存在するため、「灰流うらら」等の手札誘発カードを誘い、ガンマを当てる事で貫通して上振れ展開することができるようになります。1本目でメインからの採用がバレた場合は2本目、3本目の先行サイチェンで抜くことも多いです。
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指名者系
今期の前半は墓穴の指名者のみを採用していましたが、今期の後半は抹殺の指名者もフルで投入していました。(理由は後述)
-----EXデッキのカード-----
必須枠(展開に必要なカード)
- ストライカー・ドラゴン2枚(できれば3枚欲しい)
- 守護竜ピスティ1枚
- ドラグニティ-ロムルス1枚
- デリンジャラス・ドラゴン1枚
- ソーンヴァレル1枚
- ヴァレルエンド・ドラゴン1枚
- ヴァレルロード・S・ドラゴン1枚
準必須枠
(基本展開には絡まないが後手や上振れを考えたら入れておきたいカード)
- 天球の聖刻印1枚
- ハリファイバー1枚
- トロイメア・ユニコーン1枚
- アクセスコード・トーカー1枚
- (混沌魔龍カオス・ルーラー)1枚 → 今期の前半は採用していなかったが、どう考えても採用した方が良かったカード
自由枠
- 闇属性レベル8シンクロor闇属性リンク2 1枚(ストライカーやカオス・ルーラーを採用しなければ2枚)
ヴァレルエンドとトレーサーを中心にアド差を広げていくことがこのデッキのやりたいことなので、当然ヴァレルエンドを立てるために必要なEXモンスターは必須となります。
また、ヴァレルエンドは魔法罠による干渉に脆いため、その弱点を補うためにもヴァレルロード・S・ドラゴンは必須と言えるでしょう。
【今期前半の構築】
さてそれでは実際に今期使用していたデッキのレシピを元に解説をしていきたいと思います。
----構築抹殺の指名者の不採用だった理由----
先ほども少し触れましたが、このデッキを使い始めた当初(10月頃)は、抹殺の指名者を採用してまで展開を通す必要性を感じませんでした。
展開系や罠系のデッキが少なく、無理して相手の手札誘発(増殖するGなど)を貫通しようとしなくても、盤面にヴァレットを残すことでリソースを途切れさせないように立ち回ることで、次の初動を確保し続けることができたからです。
実際に手札誘発を食らって止まってしまった場面は多くありましたが、「ダイナレスラー・パンクラトプス」や手札誘発、サイドチェンジ後は「次元障壁」や「原始生命体ニビル」、「アーティファクト-ロンギヌス」等のカードで耐えられる事が多く、返しのターンに「ヴァレット・トレーサー」や「リボルブート・セクター」等を利用し、勝ちを拾うことも多かったです。
場合によっては事故札にもなりかねない「抹殺の指名者」を不採用にし、空いている自由枠にメタカードを採用。そのメタカードで相手の動きを阻害して勝ちを拾った方が手堅く勝ちを拾いにいけると考えたからです。
正直二ビルが直撃しても、「リボルブート・セクター」の2枚目と白黒ギミックが残っていればどうとでもなると思っていました。苦手な対面も少なく、環境が中速環境だったので・・・
また、「抹殺の指名者」を採用して構築を歪めるのが嫌だったのもあり、空いた自由枠に先行盤面を突破された時のこと、そもそも後手を取らされた時のことを意識した「ダイナレスラー・パンクラトプス」などを採用していました。シャドールを強く意識してメインに「月の書」や「サイクロン」を採用していた時期もあります。
環境にいる苦手デッキが減ってきたら、またこれと似た様な構築に戻すかもしれません。
【今期の後半の構築】
しかし環境も後半になってくるとエルドリッチや電脳堺など相性があまりよくないデッキの分布が増えきました。
苦手対面に勝つことを考えた場合、モンスターを軸として妨害を構える都合上、せっかく取れた先行で誘発を食らって止まってしまうと場合によってはゼロ妨害で相手にターンを渡すことになります。
VFDを使う電脳堺、神罠やスキドレなどを使ってくるエルドリッチ対面に対してそうなってしまうと流石に勝負にならないと感じ、今は先行で展開することを意識して、抹殺の指名者を採用した構築を使用しています。
【今期の前半と後半の構築の違い】
パッと見では指名者を採用しただけで構築に大きな差はないように見えますが、
「ドラグニティ-レムス」の採用によってデッキの動きが大きく変わりました。
元々ハリファイバーから出せるドラゴン族を採用したい気持ちはあり、「ヴァレット・シンクロン」と「ドラグニティ-レムス」のどちらを優先するか悩みましたが、初手に引いても強い役割を持つ「ドラグニティ-レムス」を優先して採用しました。
「ドラグニティ-レムス」を採用することで「セイファート+ドラゴン族モンスター1体」を場に出す事ができれば
「天球の聖刻印」+「ヴァレルエンド・ドラゴン」+「ヴァレルロード・S・ドラゴン」
の上振れ盤面を作る事ができるようになりました。この盤面を構築する際には、デリンジャラス・ドラゴンの②の効果やストライカー・ドラゴンの②の効果、ヴァレット・リチャージャーの①の効果を使用することはありません。
なので、この盤面が完成しそうな段階で二ビルを食らったとしても天球でデッキから何らかのドラゴンを特殊召喚し、ストライカー・ドラゴンをリンク召喚して②の効果を使用してリチャージャーの①効果を起動させれば最低限ヴァレルエンドだけは盤面に残す事ができます。
まぁ天球を出す前に二ビル食らったら意味ないんですけどね
具体的な展開方法ですが、一番単純なもので
1.ロムルス+ドラゴンの盤面
↓
2.リボルブート・セクター効果でトレーサーを特殊召喚
↓
3.ロムルスとトレーサーでハリファイバー
↓
4.ハリでレムスを特殊
↓
5.ハリの下で2枚目のストライカー・ドラゴンとエルピィを向かい合わせ、ロムルスを蘇生する。
↓
6.ロムルスがいるのでレムス効果、自身を蘇生
↓
7.ストライカー・ドラゴンのリンク先に「ハリファイバー」+「ロムルス」+「エルピィ」で「ヴァレルエンド・ドラゴン」をリンク召喚
↓
8.ヴァレルエンド効果で適当なモンスターを対象に取り、トレーサーを蘇生
↓
9.レムスとストライカーで「天球の聖刻印」をリンク召喚
↓
10.トレーサーの効果でヴァレットをデッキから呼び「ヴァレルロード・S・ドラゴン」をシンクロ召喚
↓
最終盤面
「ヴァレルエンド・ドラゴン 」+「ヴァレルロード・S・ドラゴン」+「天球の聖刻印」
とこんな感じになっています。ただしこの展開はハリファイバーにうららを食らうと不味いので1.の盤面でロムルスの下に
トレーサー二体 or トレーサー+デストルドー
がいる状態(出せる状態)でやるのが良いで思います。
そうするとハリにうららを食らってもトレーサーが盤面に残っているのでハリの下でエルピィとストライカーを向かい合わせた展開ができるのでヴァレルエンド+サベージの盤面は形成できます。
最近は手札誘発としてガンマをよく見るようになったので手札によっては先にハリファイバーを立てて、相手がガンマを持っているか確認してから展開してもいいと思います。
ちなみに「ノクトビジョン」を不採用にして「デストルドー」を採用した理由ですが 、
・「カオスルーラー」で墓地に落ちた時にデストルドーの方が便利に使えること
・竜の渓谷にアクセスする手段があるデッキなので、素引き以外にあまり強く使えないノクトビジョンよりも墓地に送っても強く使えるデストルドーの方を優先したかった。
この二点が挙げられます。ちなみにごく稀に「セイファート」で「アブソルーター」を切って「デストルドー」をサーチしてくるときもあるので、同じレベルのドラゴンは二体以上採用しておいた方が何かと便利です。
・・・・・とはいえデストルドーを採用する様になった一番の決め手は、上手い人におろまい系のカードをサーチできるんだからデストルドー入れた方が手数が増えて強くなる。と言われたのでいれました。実際目に見えてパワーが上がりました。ありがとうございます。
あと今回は採用しませんでしたが、ヴァレットシンクロンも中盤以降に引けたら強いのと、レッドデーモンアビスを採用したいときは欲しいので今後採用するときがくるかもしれません。
【デッキを回す上で意識したこと】
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PSYフレームギア・ガンマが初手にいる場合/メインデッキに採用していることがバレている場合
ガンマが手札にいる場合はメインフェイズの最初の一手としてセイファートと混沌領域の効果を使用していきます。
これはガンマの採用がバレている場合でも同じように行い、ハッタリをかますとガンマの裏目を考えて初動を通してくれることが多いです。
先行ではとにかく誘発の貫通力をあげてくれる白黒を手札に引き込むことを優先して考えています。
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セイファートと混沌領域を同時に引いた場合(両方とも使える場合)
私は、最初に打つすべきなのは混沌領域だと思っています。理由としては
■誘発を貰わずに通った場合、その後は召喚権を温存したまま展開できる
■その後の展開で白黒の効果もしくはアブソルーターの効果にうららを当てられたとしても、セイファートが手札に残っていれば白黒またはトレーサーのどちらもサーチ可能なため、その時に必要な札を柔軟にサーチできる。
あとはセイファートは除外ゾーンではなく墓地にいてくれた方が何かと便利(墓地にいる「ヴァレルロード・S・ドラゴン」をEXデッキに戻す等)なので初動に使って除外ゾーンに送りたくないというのもあります。
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ストライカー・ドラゴンと白黒のチェーンの組み方
この状況で意識する手札誘発カードは「灰流うらら」です。基本的には白黒チェーン1、ストライカーがチェーン2で組んでいます。この理由はいくつかありますが、主な理由は以下の様になっています。
- 最低でも天球の聖刻印は立てられるようにしたい
妨害という意味もあるが、天球の効果でデッキからトレーサーを出しておきたい(トレーサーから別のヴァレットを呼びさせばセクターから二体以上の蘇生を狙える場合がある)。墓穴食らったら泣いていいです。
- このターンは動けなかったとしても、白黒のサーチは通るので次の初動を手札に構えておくことができる。
白黒でロムルスを作り、ヴァレットギミックに触れることができるので、基本展開の派生から盤面を捲りにいける。
うらら1枚で展開が止まってしまったとしても次のターンの展開を意識して初動とリソースを残すことを意識しています。
そのほかにも、セクターを素引きしている場合やクイック・リボルブを持っている場合はストライカーのサーチ効果は通らなくても展開できるので、相手の誘発を誘う意味もあります。
ストライカーチェーン1、白黒チェーン2と組む時は白黒の対となる方を素引きしてしまっている時、もしくは手札がヴァレットモンスターまみれの時ぐらいです。
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白黒とロムルスのチェーンの組み方
ここはロムルスチェーン1、白黒チェーン2で組みます。この順番にする理由は、ロムルスの効果を確実に通してヴァレットギミックに触りたいのと、このターン効果を使い切った白黒要素にうららを打たれる可能性は低いからです。
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ヴァレットギミックに触りに行く(超重要)
ここがこのデッキの一番重要なところです。ロムルスで竜の渓谷をサーチした後、竜の渓谷でアブソルーターを落とし、効果を起動した時に当てられる「灰流うらら」が一番きついです。
クイック・リボルブやトレーサーの素引きなど、フィールドにトレーサーを供給する手段を持っていない場合、ここで完全に0妨害で相手にターンを渡すことになります。
また、事故要因にもなりかねないアブソルーターはピンで採用しているため次にターンが回ってきてもヴァレットギミックに触れない可能性が高いです。
白黒ギミックこそ手札に残せると思いますが、ヴァレットギミックに触れないとターンが帰ってきても白黒でリンク2(天球)を作って終わりという悲しい盤面になる可能性が高く、ここでもらう「灰流うらら」が一番きついと個人的には考えています。
- 対策
とにかくトレーサーを見えるところに引っ張ってこなければ勝負にならないのでヴァレットギミックを厚めにしましょう(トレーサー3積み)
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竜の渓谷のコストと三枚目のストライカー・ドラゴンの使い道(重要)
さて、竜の渓谷からアブソルーターを落としてヴァレットギミックに触りにいくのはいいのですが
ここで手札にあるコラプ/ワイバーをコストとして切ってしまうのは極力避けるべきだと考えています。
その理由についてですが、
- 先行盤面を相手に返された時のことを考えると次の初動となる白黒は手札に確保しておきたい
- ヴァレルエンドが生き残った場合、帰って来たターンでワンキルをしにいくが、手数を増やしてくれる白黒があった方が楽
とこの様に考えているからです。
そしてこの時に3枚目のストライカーが良い仕事をします。というのも
- 2枚採用の場合はワイバーまたはコラプだけがフィールドにいる状態から何も起こせないが3枚目のストライカーがあればリンク数が2まで伸びる。
- ストライカーの②の効果とリチャージャーの効果によってヴァレルエンドもしくはピスティを蘇生することで容易く盤面の再形成が可能になる。
とこの様にストライカーは白黒を一枚初動にする役割を持っていることはもちろん、墓地が肥えている時はリチャージャーと組み合わせることで墓地の闇属性を選んで蘇生できる非常に便利な蘇生札として扱うことができます。
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後手で意識すること
これは書くのが非常に難しいんですが、特に罠が厚めのデッキを相手にする場合は最低でもトレーサーを場に残すように立ち回っています。
これは妨害を食らって展開出来なかったとしても、後続と初動を場に残すという意味と中盤にセクターを強く使うためにも重要だと思います。
また、罠系のデッキは専用罠以外は素引きに頼っている部分が否めないのでトレーサーによる1対1交換を続けて行くとジリ貧になっていきます。
- 罠を打たれたらトレーサーの効果で自身を対象にとって逃げ、別のヴァレットを出す。
- 自分の魔法罠に対してトレーサーの効果をチェーンして地道に場のヴァレットの数を増やし行く
- 隙を見てストライカーからセクターをサーチ、セクターの打点アップ効果でヴァレットの攻守を300上げる(シルバーヴァレットが2200になる)
- ヴァレットの数が増えてきたら固有効果を使って場を荒らして行く
誘発や魔法罠で妨害しつつ、上記の4点を意識するだけでオルターのような低打点の罠系デッキはかなり苦しいと思います。
主要な罠を踏み切ったらあとはヴァレットを盤面に残しながら、下手に展開してニビルを食らわないようにサベージや天球の様な少なめの妨害を立てていけばいいと思います。
場合によってはサベージを囮に罠を吐かせてから、白黒を通しにいきライフを取りにいくのも良いと思います。
しかし、下手に展開して切り札であるヴァレルエンド等に神罠を食らったり、無理に展開した結果、自分のデッキのリソースを大幅に削ってしまい逆にこっちがジリ貧になって負けることもあるので相手によってはこのような地味な動きをするのも選択肢の1つだと思います。
余談なんですが、私は3~4マッチに1試合ぐらいはこんな感じのヴァレットの地味ビートをして勝ってます。
というのもこの動きは罠系のデッキに対してのみに行う行動というわけでもなく、相手の妨害を食らって中途半端な盤面で止まってしまった場合や、こちらの手札に妨害札ばかりが固まり、展開できない時にも行うことがあります。
そんな状況でもトレーサーさえいればアドバンテージを稼ぎ、隙を見て展開し直すことも可能です。泥沼の戦いになればヴァレットの後続を切らさない効果は強さを発揮していきます。
無理に展開することだけを考えるのではなくデッキのリソースを意識しながら地味なビートダウンをすることもできる意外と器用なデッキです。
最後に当たり前のことなのですが、パワーが強い札を確実に通す様に意識しています。
サベージで妨害を踏んだり、ハリファイバーで妨害を踏んでもヴァレルエンドやアクセスコードを出せればだいたい勝てます。
何を通せば、目標地点にたどり着けるかを考えながら、相手に妨害を吐かせる様に意識して動きましょう。
そのためにハリファイバーやらユニコーンを使っても妨害を釣り、本命である白黒やセクターを通して大型リンクモンスターの召喚を成功させ、勝ちを拾いに行きましょう。
なんならアクセスコードすら囮に使って、ソーンヴァレルでアクセス割って展開することすらあります。
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【サイドプラン】
基本的には相手をメタるのではなく、自分のやりたいことを通すためのカードを多めに採用しています。
ただ、サイドチェンジ後に先を取れた時のことを考えて、少しだけ罠を採用しています。
-
激流葬の採用
採用理由としては
- 激流葬は今期の苦手対面の一つである「電脳堺」に対して後手からでも仕事をしてくれる
- そもそもこのデッキに対して魔法罠を割るカードを積極的に採用するとは考えにくく、相手がこちらの伏せカードを警戒せずに動く可能性が高い
- ヴァレットとの相性が良く、ヴァレットの破壊されたときの効果を発動することができる。
- 盤面を開けることができるのでガンマの起動条件を満たせる場合がある。
- 盤面が形成できた後ならば、ヴァレルエンドは戦闘/効果で破壊されないので相手だけ一方的に流せる。
実際にあった綺麗な動きの例として
1.ヴァレットを裏守備でセットしてターンエンド
↓
2.適当なタイミングで激流葬
↓
3.場が開くのでガンマが打てる
↓
4.相手のターンエンド時にトレーサーをデッキから出し、PSYフレーム・ドライバーを割る
↓
5.このデッキに不足しがちな光を墓地に置きながら場にヴァレットを二体残せる。
といった感じで、ヴァレットやガンマを採用しているこのデッキとの相性がかなり良いカードだと思っています。環境の分布次第ではメインから採用してもいいかもしれません。
このカードを上手く通せば、前述したように派手な展開をしない地味ビートでも容易に勝ちを拾いにいけます。
1度「罠型ヴァレット」を使用し、ヴァレットの動きを理解してからこのデッキを使うのがオススメです。
【まとめ】
- 妨害の数と質はあまり高くないので、盤面は捲られるものと考えて手札にリソースを残して動いている。
- ヴァレットにアクセス手段を止められると後続と展開を遮断され、かなり辛い。
- ヴァレット要素が厚めだと器用に立ち回れる。泥沼の戦いになったときはヴァレットの固有効果で盤面を荒らし、共通効果で後続を確保する動きをするだけで勝てることもある。
無理に展開ばかりを意識せずに柔軟に動けることがヴァレット厚めのドラゴンリンクの強みだと思っています。この辺は昔、罠型ヴァレットを使用していた経験が活きている感じがします。
リソースを残しながら少なめの妨害を構え、返しのターンでワンキルするデッキなので先行でゴリゴリに妨害を構えたい人はちょっと物足りないかもしれないですね。
【最後に】
使用者の少ないデッキ/非環境デッキにおいては最適な構築というものは中々見つけづらく、構築を共有して相談できる人も少ないと思います。
このデッキもその使用者が少ないデッキに該当し、なかなか他の人の構築を見かける機会も少なく、構築の参考資料が手に入りづらいデッキの一つです。
今回私がブログを書くことで「ドラゴンリンク 」に興味を持ち、今より多くの人が使用してくれることで既存の構築よりも洗練された良い構築が出て来てくれることを願って今回は筆を取らせていただきました。
ここまで長々と読んでくださりありがとうございました。少しでも皆様の参考になったのであれば幸いです。
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【おまけ】
読み返してみたらちょっと薄い内容になっていたので、ちょっとした小ネタみたいなのを書いてみたいと思います。
-
最初の段階でトレーサーを使ってしまった場合の展開
早い段階でトレーサーの効果を使ってしまうとその後はハリファイバー、ロムルス、天球が出せなくなってしまいます。そうした場合は
「ソーン・ヴァレル」+「デリンジャラス・ドラゴン」
の盤面を目指すことが多いです。「ソーン・ヴァレル」の効果で「デリンジャラス・ドラゴン」を破壊すると墓地のヴァレットを二体まで蘇生しつつ、デリンジャラス・ドラゴン」が自身効果で蘇生されるため、一応
「ヴァレルエンド・ドラゴン」+「ヴァレルロード・S・ドラゴン」
の盤面を作ることができます。セクターをうまく通せて、墓地からヴァレットを複数体蘇生できた時とかに稀にやります。
※2021/03/21 修正
また、ソーンヴァレルは使用しませんが初手にモンスターがトレーサーしかいなかった場合(リボルブでも可)、通常召喚から展開する方法もあります。
(できれば召喚権を使わずにトレーサーを出したい)
※以下、EXデッキに銀河衛竜を採用している場合の展開
1.ストライカーでセクターをサーチ
↓
2.ストライカーの②の効果でトレーサー回収
↓
3.セクターでトレーサーを特殊召喚
↓
4.トレーサーでセクターを割ってヴァレットを特殊(リチャージャーを推奨)
↓
5.カオス・ルーラーを特殊召喚
(場合によってはサベージでも可)
↓
6.白黒もしくは召喚権を使っていなければセイファート、最低でも手札誘発を引けることをお祈りする。
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7.白黒とカオスルーラーでデリンジャラスを特殊
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8.デリンジャラスの下にピスティを特殊
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9.カオスルーラーは自身効果で蘇生し、デリンジャラスとカオスルーラーで銀河衛竜を特殊召喚する。
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10.ピスティのリンクマーカーの先になんでもいいのでヴァレットを特殊召喚する。
その後、デリンジャラスの自身効果で蘇生する。
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11.盤面に銀河衛竜(リンク2)、デリンジャラス(リンク2)、ピスティ(リンク1)、ヴァレットが揃う
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この様に白黒ギミックに触ることができればヴァレルエンド+サベージまでいけるので、ワイバースターあたりが引けることを祈りましょう。こういう賭けに出ないといけない場面はどこかで必ず出てきます。
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ダークエンド・ドラゴンの使い回し
このカード実は同名ターン1の制限がないため、上手く使えば1ターンに2回効果を使用することができます。
1.「ダークエンド」+「ヴァレット」で「ソーンヴァレル」をリンク召喚
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2.「ソーンヴァレル」効果で自身を対象に取る。
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3.ヴァレット二体を蘇生(そのうち1体は「リチャージャー」)
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4.「リチャージャー」効果で「ダークエンド」を蘇生
この様に1の前と4の後に効果を使うことで1ターンに2回まで効果を使うことができます。
1~4の流れで相手モンスターを2体墓地に送り、ヴァレットモンスター+ダークエンド(2100)が場に残るので、4000ぐらいはライフを削りにいけます。最後の最後にライフを無理やり取りにいく時に便利なので覚えておくといいかもしれません。
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原始生命体ニビルをケアする方法
一応このデッキではドラグニティギミックを利用することでニビルをケアできるのですが、手札の消費が激しく、メインデッキに不純物を入れる必要があるため個人的にはあまり好みではありません。
とはいえ、あると安心できるのも事実だと思うので一応その流れを乗せておきます。
1.「レムス」効果で渓谷サーチ
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2.渓谷で「レガトゥス」をサーチ(ハンドコスト1枚)
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3.「レガトゥス」を自身効果で特殊、その後「レムス」を自身効果で特殊
(ここでEXデッキからドラゴン族しか出せない制約が発生する)
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4.「ガジャルグ」をシンクロ召喚
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5.「ガジャルグ」効果で「霧の谷の幼怪鳥」を捨てて、そのまま「霧の谷の幼怪鳥」自身の効果でそのまま蘇生される。
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6.「クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン」をシンクロ召喚
(ここで召喚・特殊召喚の回数が5回目)
といった感じで、レムス+ハンドコスト1枚で召喚権を使わずにここまで動けるのはすごいのですが
- 残りの3枚の手札で展開しないといけない(白黒ギミックを手札に残すことも考えると2枚で展開)。
- 初手に引きたくない「レガトゥス」、「霧の谷の幼怪鳥」の二枚の採用を許容しなければならない。
- レムスを引けなかった場合または先の二枚の札を渓谷等のコストに使用してしまった場合は、EXデッキの「ガジャルグ」と「クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン」の枠が腐り続けることになる。
上記の点から私は採用を見送っています。
そもそもこのデッキは先行でゲームエンド級の妨害を作れるわけではないので盤面を返されたときのことを考え、手札に次の展開札を残すべきだと考えています。
なので私はこの様に手札を多く消費するギミックの採用は採用しませんでした。ただ、この辺は好みだと思うので使用者の好みに合わせた採用を行うべきだと思います。実際クリスタルウィングは強いので
ちなみにニビルは「デリンジャラス・ドラゴン」の効果を使った後、ヴァレルエンドが出る前に打たれるのが一番嫌です。
書くこともなくなったのでこの辺で終わります!それでは!